失語症のリハビリというと数枚の絵カードを並べてポインティング、そして絵カードを見せて呼称―そんな光景が頭に浮かぶのではないでしょうか。
これは〝普通″のアプローチですが、みなさんは課題で使う材料をどのように決めているでしょうか?
絵カードにするか、写真にするか、物品にするか、そもそもどんな語彙から始めるか、数はいくつにするか、そして学校で学んだ刺激法や遮断除去法を使って〝訓練″。いずれも極々基本的すぎて今さら人に聞くこともなく、当たり前のように日々実施しているのではないでしょうか。
今回、語彙の訓練法として最も多く使われている刺激法や遮断除去法など〝普通″のアプローチを考えたいと思います。
津田塾大学、同大学院博士課程前期修了。
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院聴能言語専門職員養成課程を卒業後、民間病院勤務を経て1990年~2020年大阪大学医学部附属病院リハビリテーション部にて臨床・教育・研究に従事。
その間に言語聴覚士が国家資格となり、1999年言語聴覚士免許取得。
臨床40年を経た現在、言語聴覚士の後進指導・育成に携わっている。